MGP Series

プロフェッショナルなアナログミキサーに求められる答えはすでに出ています。 すなわち、それは原音の忠実な再現と音楽性の融合。

MGPシリーズでは、高品位なアナログ機器の開発プロセスと、最新のデジタル技術を 融合することにより、その答えを実現。 コンパクト・プロフェッショナル・ミキサーの新たな一歩を刻みます。

D-PRE

D-PREは、ヤマハがハイエンドレコーディング機器のために開発したディスクリートClass-Aマイクプリアンプ搭載のプレミアムなヘッドアンプ。 D-PREヘッドアンプには高級オーディオアンプで使用されてきたインバーテッドダーリントン回路を採用。その回路の特徴としては、増幅素子を多段構成にすることで大電流と低インピーダンスを確保。それにより中低域にハリと艶を持たせたスムースな質感をベースに、太く、そしてナチュラルな開放感、空気を感じる音の品位を実現。

※各チャンネルにはそれぞれにファンタム電源を装備、独立した電源供給が不要なノイズトラブルを防ぎます。

X-pressive EQ

表現力の高いEQは、エンジニアの感情までをも揺さぶります。 ヴィンテージEQが放つ魅力の謎、それはデジタルミキサーに搭載するVCMエフェクトの開発過程で克明に浮かび上がりました。特異なカーブを描く独自の特性、ここにあたかも呼吸とひとつになるような心地良さを秘めていたのです。 数値から追うだけのポピュラーなEQではなく、X-pressive EQではこの急峻なカーブを巧みに採り入れることで、 かぎりなくヴィンテージEQの使い心地を再現。音を整えるためだけのツールから、アグレッシブなサウンドメイキング に踏み込めるEQは、特にライブサウンドでの手法を一変させるまでに昇華しています。

ハイエンド・デジタルミキサーだけに与えられていたEQ技術を惜し気なく投入できたのは、コンソールを長年手がけて きたからこそできるヤマハだけのアドバンテージ。EQの持てる可能性がいま大胆に、そして挑戦的に進化します。

1-Knob Compressors

第二世代MGシリーズで搭載して以来、多くの方から好評を頂いている1-Knob Comp。

たった1つのノブ操作でヴォーカルから楽器まで最適なコンプレッション効果を得られる この機能がブラッシュアップされてMGPに受け継がれます。 専用インジケーターを搭載し、さらに使いやすく、そして直感的な操作を可能とします。

※MGP32X:9-24ch、MGP24X:9-16ch、MGP16X:1-8ch、MGP12X:1-4chに搭載。

Integrated Rack Ears (MGP16X/12X)

MGP専用19インチラックマウントアングルを標準搭載。その堅牢なつくりはミキサー本体側面のデザインを際立たせています。ライブサウンドでは設置と移動とを繰り返す厳しい環境に、固定設備では高い信頼性といったさまざまな要求へと柔軟に応えます。

ラックマウントアングル装着時は11Uのスペースが必要となります。

Internal Universal Power Supply

MGPシリーズでは電源にACインレットタイプの内蔵電源を採用しています。 ライブサウンドの現場でのすばやいセッティングを可能にする他、固定設備におけるラックへのセットアップ時も シンプルに設置する事が可能となります。

アナログミキサーに要求される直感的な操作感はそのままに、デジタルミキサーのユーザーさえも利便性を感じる技術を厳選して投入。

アナログミキサー最大の特徴である直感のままに見渡せる視界の中で、隣り合う2つのデジタルとアナログのノブは、あるべくしてそこに存在します。

互いの制御がそのどちらかであるかを意識する必要も無いかのように。

Hybrid Channel

プロフェッショナルミキサーを手がけて40年、進化を続けるヤマハからの新しい提案。

それがStereo Hybrid Channelです。アナログミキサーと同じに見えるインターフェースの下で 動くのは完全なデジタル制御システム。強力な自社製DSPを用いることで、設備やイベントPA で役立つ3つの機能をアウトボードに頼ることなくコンパクトなボディに搭載。それぞれの操作 はボタンひとつで直観的に行うことができます。

さらに従来のアナログミキサーでは回路規模の制約から組み込みが難しかったMid可変の3バンドEQを装備し、緻密な音づくりが可能に。ハイブリッドチャンネルに入力された音声信号 は、独立した高性能な24bitAD/DAコンバーターを介し高品位な音質を保ったままデジタル処理されます。

Priority Ducker

固定設備やイベントPAで幅広く使用され、定番機能といえるのがDuckerです。 マイクや特定のソースが入力されている間だけBGMなどの音量を引き下げ、自動化に貢献します。セットアップはきわめてシンプル、減衰量も容易に調整でき、シーンを選ばず柔軟に対応します。

Leveler

録音レベルが異なる各ソースの音量を設定した音量に自動で均一化する機能です。 BGMの長時間再生時やミキサー操作から手を離したいときなどに役立ちます。 エンジニアの負担を軽減でき、無人でのオペレーションが可能になります。

The Stereo Image

固定設備を意識した便利な機能。例えばBGM再生を必要とする商空間では、場所によってソースの片側しか提供できない場合が考えられます。旧い音源などは主役となるヴォーカルや楽器が片寄る時も少なくありません。「MONO」または「BLEND」モードを選ぶことで、程良くミックスされたサウンドを万遍なくサービスすることが可能になります。

Dual Digital Effects

ハイエンドデジタルミキサーのみに搭載されてきた高品質リバーブ「REV-X」

業務用マルチエフェクトプロセッサーとして高い実績を誇る「SPX」。 この2系統の独立したエフェクターを惜しみなく搭載。

ヤマハだからできる、このコラボレーションにより、空間表現の幅は思いのままに広がります。

Digital Connectivity for Your iPod/iPhone

MGPではiPod/iPhoneのデジタル接続に対応。音楽の再生はもちろんのこと、 専用アプリケーションにより、リバーブやディレイなどのパラメーターを緻密に調整することが可能。 あなたの身近な存在が、イベント現場や固定設備での長時間プレイバックを容易に実現し、直感的なオペレートをサポートする、 まさに時代が求めた親和性がそこにあります。

MGP Editor

MGP Editorを活用することで、DSP 処理による機能の詳細設定が可能になります。 従来のアナログミキサーに搭載されたリバーブやディレイのプリセットは操作がシンプルで使い勝手が良い反面、パラメーター設定の自由度には制約があることも事実。しかしMGP Editorからアクセスすることでこれらの設定値を緻密に調整することが可能になりました。

またハイブリッドチャンネルのセットアップにも威力を発揮。Priority Duckerなどの設定においても視覚的でわかりやすいアプローチが行えます。

Graphic EQ (MGP32X/24X)

MGP32XとMGP24Xでは、STEREO OUTに標準でグラフィックEQ を搭載。 グラフィックEQでは、14バンドGEQまたはFlex9GEQが選択できます。 Flex9GEQでは、31バンドに分割した周波数帯域の中から、任意の9バンドを選択してゲインの調整が可能。業務用の31bandGEQと同様に、きめ細かな音質調整を可能にします。 さらに、通常は熟練したテクニックを必要とするGEQでのハウリングポイントの除去も、MGPの優れたユーザーインターフェースがサポート。 オフセットゲインを利用してハウリングしやすいポイントをあらかじめ探し、GEQで補正しておくことで、ハウリングを抑えることが可能。

Multi-band Compressor (MGP32X/24X)

このクラスのミキサーとしては初の、マスターコンプレッサーを搭載。帯域分割なしのシンプルなタイプ(Comp)と、3バンド帯域分割方式のタイプ(MultiBand)から選択が可能。

マスターコンプレッサーを使用すれば、STEREOバス(L/R)の信号のピークレベルを抑え込み、全体の音圧レベルを上げることが可能です。

特に、「3バンド帯域分割タイプ」であれば、低域から 高域までの音圧バランスを個別に調整することが可能なので、よりバランスに優れた密度の高いミックスが可能 となります。

High-Quality Digital Playback

高品質なデジタル再生。

iPod/iPhone内の音楽をUSB接続により簡単に高音質で再生できます。iPod/iPhoneへの充電も同時に行なわれるため、 長時間の再生はもちろん、イベント・パフォーマンス中の突然のバッテリー切れといったトラブルも防ぎます。

ライブの感動をそのままに。ミキサーにUSBを直接入力できる、デジタル録音。(MGP32X/24X)

オペレーターが求めていた、感動をそのままに記録するライブ録音。シンプル操作で録音・再生を可能とする「USBデバイスレコーダー」機能を搭載。USBメモリを直接ミキサーに接続し、簡単にライブ録音やSE/音楽の再生が可能です。

手軽に活用できる圧縮フォーマット(mp3)だけでなく、ライブの空気感をしっかりと記録する非圧縮フォーマット(WAV)にも 対応。録音ソースは「ステレオアウト」、「マトリクスアウト1/2」のいずれかを選択、プレイバック時は「Hybrid Channel」、 あるいは「モニターアウト」に再生が可能。

対応フォーマットは、録音:WAV、MP3(MPEG-1 Audio Layer-3) 再生:WAV、MP3、AAC。

Notes on the Use of USB Memory

WAVフォーマットでの録音に関しては転送スピードの条件が厳しいため、USBフラッシュメモリーをご使用の場合は正常に録音できない場合があります。

その為、転送速度の速いハードディスク、又はSSD(Solid State Drive)への録音を推奨します。MP3フォーマットでの録音に関してはUSBフラッシュメモリー、ハードディスクまたはSSDのいずれもご使用いただけます。

購入直後またはフォーマット直後のUSBメモリーをMGP32X、MGP24Xではじめてご使用になる場合、USBメモリーによっては録音ボタンを押しても「Storage Full!」などのメッセージが画面に表示され、それ以降USBレコーダーの機能がご使用いただけなくなることがあります。

この原因は、購入直後もしくはフォーマット直後のUSBメモリーは空き容量の情報が初期化されており、ミキサー本体での空き容量の解析に想定以上の時間がかかってエラーとなる場合があるためです。

対策方法としましては、コンピューターなどでUSBメモリーにファイルをコピーするなどのファイル操作を事前にすることで、空き容量の情報が更新され、上記症状が発生しなくなります。

MGP32X、MGP24XでUSBメモリーをご使用になる場合は、事前に上記操作をしていただくことをおすすめします。

【上記症状が発生した場合】

ミキサー本体からUSBメモリーを外し、電源を入れなおしてください。該当のUSBメモリーを再度使用する場合は、コンピューターでファイルをコピーするなど、一度ファイルを操作したあとにご使用ください。