PC-1N Series Power Amplifiers 生産完了品

パワフルで高い明瞭度を実現した信頼のサウンド

旧モデルPC-Nシリーズでは、開発後も鉛フリーパーツの評価や、新たなパーツ、組み方の変更といった音に関わる様々な要素の組み合わせについて試行錯誤を継続してきました。PC-1Nシリーズでは、旧PC-Nシリーズで定評のあった、分離のよいクリアなサウンド、レスポンスのよさを基軸として、超低域のエネルギー感や高域の解像度をさらに高めました。

コンパクト/軽量な2Uサイズで幅広い用途を考慮した商品ラインナップ

2Uサイズの共通ボディで、各種アプリケーションを考慮し、現行モデルのラインナップからの純粋な後継となる900W+900W(PC9501N)、 450W+450W(PC4801N)、315W+315W(PC3301N)に加え、650W+650W(PC6501N)、 200W+200W(PC2001N)の5品番をラインナップ。約1kW(BTL@4ohmsでは最大4.4kW)の大出力を実現するPC9501Nでも 13kgと、前身となるPCシリーズからは約50%もの軽量化を達成しました。また、PC3301Nについてはブリッジ使用時に100Vライン用のハイインピーダンススピーカーに対応する625W出力のディストリビューションパワーアンプとしての機能を保障しています。

更なる音質の向上に配慮した工夫を盛り込んだ内部構造

EEEngineによる駆動効率の大幅な向上とスイッチング電源の採用は、パーツの省スペース化を実現し、これにより内部デザイン時の自由度が各段に向上したPC-1Nシリーズでは、音質と信頼性に最大限の配慮をした基板レイアウトを採用できました。まず、左右の側面に沿って発熱の大きい基板を配置し、ヒートシンクと無段階変速ファンを併置。何箇所も頑丈に固定したヒートシンクは、冷却と同時に、トランジスターや回路から発生する振動ノイズを吸収する役割も果たすことで、音の透明度、レスポンスの早さといったPC-1Nシリーズのアンプが本来持っている性能を引き出すことに大きく貢献しています。

充実装備の入出力

入力端子にXLR-3-32タイプと端末処理が容易なユーロブロックを採用し、STEREO/PARALLEL/BRIDGEのモード選択が可能。 20Hz、12dB/octのHPF(サブソニックフィルター)を併装し、不要な低域による他帯域への悪影響カットするとともに、PC3301Nをディストリビューションパワーアンプとして使用する際のアンプ保護に役立てることができます。出力には、5WAYバインディングポストに加え、接続の信頼性を向上するspeakON端子を併装。

外部からアンプモニタリング/コントロールを行うためのネットワーク端子を装備

リアパネルにRJ45端子を装備し、別売のアンプコントロールユニット「ACU16-C」とWindowsPCを用いて、アンプやスピーカーの駆動状態のモニタリングや、Power ON/StandBy、アッテネーターなどのリモートコントロールが可能。本体のDIPスイッチ(5bit)でAMP IDが設定でき、1台のACU16-Cに対して32台のPC-N、PC-1Nシリーズアンプをシリアルに接続して制御することができます。また、別売のネットワークハブ/ブリッジ「NHB32-C」、或いはもう一台の「ACU16-C」を用いて、CobraNet経由、遠隔地からの集中制御にも対応します。

*CobraNetはEtherNetの技術・インフラを利用し、多系統のオーディオとコントロールデータを、僅か一本のケーブルで伝送することできる業務音響用のネットワークプロトコルです。

新開発のスイッチング電源により、高音質と高い信頼性を獲得

ヤマハ独自の高効率アンプ駆動技術「EEEngine」により、クラスAB駆動のアンプに匹敵するクリアな高音質とクラスD駆動のアンプに匹敵する省電力を両立しました。省電力はアンプ内部の発熱量の低減にも貢献し、シャーシの小型・軽量化、信頼性の向上にも貢献しています。

視認性に優れたインジケータと多彩な保護回路

PC-1Nは、安定動作と正確なモニタリングを可能にする優れた保護回路とインジケータを備えています。 フロントパネルの10セグメントLEDレベルメーターは、照明が十分ではない環境でも正確なレベルのモニタリングが可能です。また、出力の歪率が1%を超えると赤のCLIPインジケーターが点灯し、PCリミッターが自動的に作動します。加えて、過電流が検出された場合にはPROTECTIONインジケーターが点灯しDC電圧保護回路が作動します。さらに、ヒートシンクの温度が85℃を超えるとTEMPランプが点灯し、90℃以上となった場合は熱保護回路が自動的にシステムをシャットダウンします。

31ステップのアッテネーターつまみには、コントロールの設定が誤って変更されないようにセキュリティカバーを取り付けることが可能です。 POWER / STAND-BYインジケーターは複数のステータスを示すようになっており、緑色は電源がオンであることを、オレンジ色はユーザーに「スタンバイ」コマンドが外部コントロールユニットから受信されたことを通知します。また、DATAポートに接続された外部機器から制御信号を受信した際はリアパネルのREMOTEインジケーターが点灯します。

Amp Editor

「Amp Editor」は「PC-1N シリーズ」のアンプ管理を簡単に行うためのPC ソフトウェアです。専用のドライバーを必要とせず、「Amp Editor」がインストールされたPC を高速のイーサネットスイッチを介して「PC-1N」と接続するだけでモニタリングとコントロールが行えます。また、リアルタイムでアンプの情報を監視できるだけでなく、電圧、ワット数やインピーダンス値が事前に設定したスレッショルドを超過した際に警告を出すことが可能です。これらはログとしてファイルに保存されるため、問題点が把握しやすくトラブルシューティングが容易になります。

最先端の大規模デジタル・オーディオ・ネットワーク総合管理ソフトウェア 「NetworkAmp Manager」

NetworkAmp Managerは、アンプコントロールユニット「ACU16-C」(生産完了品) (と必要に応じてネットワークハブ/ブリッジ「NHB32-C」) を経由してネットワークに接続したTnシリーズとPC-1Nシリーズのアンプの監視、管理、および制御を可能にするアプリケーション・ソフトウェアで、最大8台のNHB32-C、16台のACU16-C、512台のパワー・アンプを備えるシステムを制御することが可能です。Windows PCのUSBまたはCOMポートをACU16-CかNHB32-Cに接続することで、NetworkAmp Managerから、ネットワーク上の各アンプのリモートコントロールとモニタリングを行うことができます。