Tn Series Power Amplifiers

ツアーユースに対応する大出力を実現

多数のスピーカーを使用するツアーにおいて最も重視されるのが出力です。必要な出力を得るためのアンプの台数や総重量は、そのまま輸送コスト・設営の労力にかかわります。Tnシリーズは、コンパクトな2UサイズながらT5nで2500W(2Ωステレオ/1ch)大出力を実現し、従来よりもコンパクトなセットでツアーユースなどに対応します。

パワフルで透明感のある高品位な音質

Tnシリーズはプロオーディオ機器の開発で培ったヤマハの音響技術を投入することで、パワフルで透明感のある高品位な音質を実現しました。伸びのある高域、豊かな中域、そして力強いパワー感のある低域などTnシリーズの特長である音質は、パーツや回路設計の吟味に加え、音質に悪影響を及ぼす振動を抑える制振対策によって実現されています。たとえばヒートシンクは数カ所にわたりサイドパネルに頑強にビスで固定し、さらにインシュレーターを挟み込むことで共振を防ぐなど、細部にわたって音質を重視した工夫が盛り込まれています。

安定した2Ω駆動を実現しラインアレイなどに対応

Tnシリーズは、ラインアレイなどのドライブに適した2Ω駆動に対応し、1台のアンプで多数のスピーカーの駆動が可能です。2Ω駆動というアンプに高い負荷がかかる状況で安定した駆動を実現するため、低インピーダンス駆動に適した新開発の薄膜タイプのパワートランジスターを採用。さらに電源トランスでは発熱ロスを抑える板状の巻き線を採用するなど、細部にわたって工夫が凝らされています。また2Ω駆動はヤマハインスタレーションシリーズなどのスピーカーをパラレル接続して複数ドライブする用途にも適しており、ステージ上の多数のフロアモニターを駆動するなどのユースに最適です。

可搬性・設置性に優れた軽量・コンパクト設計

堅牢な外装、大型空冷ファンとファンガードを搭載し、高い信頼性を実現。着脱が容易なフィルターを採用しているため容易にメンテナンスも可能。着脱可能なハンドル、2U・14kgと使い勝手、・可搬性・設置性にも優れています。

先進のヤマハ独自のアンプ駆動技術「EEEngine」

大胆な省電力化を実現したヤマハ独自の高効率アンプ駆動技術「EEEngine」を搭載しました。「EEEngine」による高効率のアンプ駆動は消費電力を抑えるだけでなく、増幅のプロセスで避けることのできない熱の発生も大幅に抑制しアンプ内部のパーツの耐久性・信頼性にも貢献します。Tnシリーズに搭載された「EEEngine」は、高効率電流バッファー部のFETドライブ回路を新たに開発することで、トップクラスのハイパワーを実現しました。さらに進化した「EEEngine」により低インピーダンス駆動時でも高効率駆動が可能です。

Amp Editor

「Amp Editor」は「Tn シリーズ」のアンプ管理を簡単に行うためのPC ソフトウェアです。専用のドライバーを必要とせず、「Amp Editor」がインストールされたPC を高速のイーサネットスイッチを介して「Tn シリーズ」と接続するだけでモニタリングとコントロールが行えます。また、リアルタイムでアンプの情報を監視できるだけでなく、電圧、ワット数やインピーダンス値が事前に設定したスレッショルドを超過した際に警告を出すことが可能です。これらはログとしてファイルに保存されるため、問題点が把握しやすくトラブルシューティングが容易になります。

最先端の大規模デジタル・オーディオ・ネットワーク総合管理ソフトウェア 「NetworkAmp Manager」

NetworkAmp Managerは、アンプコントロールユニット「ACU16-C」(生産完了品) (と必要に応じてネットワークハブ/ブリッジ「NHB32-C」) を経由してネットワークに接続したTnシリーズとPC-1Nシリーズのアンプの監視、管理、および制御を可能にするアプリケーション・ソフトウェアで、最大8台のNHB32-C、16台のACU16-C、512台のパワー・アンプを備えるシステムを制御することが可能です。Windows PCのUSBまたはCOMポートをACU16-CかNHB32-Cに接続することで、NetworkAmp Managerから、ネットワーク上の各アンプのリモートコントロールとモニタリングを行うことができます。

ライブと設備の現場からのフィードバックを反映した使い勝手

Tnシリーズは30年にも及ぶアンプ開発を通じて得たノウハウと、ライブと設備の現場からのフィードバックを生かし、細部まで様々な改良が施されました。たとえばキャリングハンドル。Tnシリーズではハンドルをデタッチャブルとし状況に応じて着脱が可能。また入力端子もXLR端子に加えて固定設備での用途に対応してユーロブロック端子を併装。ユーロブロックはリンクアウトとしても使用できるなど、様々な使用状況に柔軟に対応できる使い勝手を実現しました。

安全規格

ツアー用パワーアンプ「Tnシリーズ」は、過酷な2Ω駆動に関し、Underwriters Laboratories Inc.(アメリカ保険業者安全試験所; 以下UL)の製品安全規格UL60065, 7th ed and CSA C22.2 No. 60065-03、またIntertek ETL SEMKOの安全規格EN60065:200の認定を取得しています。

多数のスピーカーを使用する大規模なコンサートなどで特に要望の多い2Ω駆動は、パワーアンプへ高い負荷がかかるため、信頼性や安全面が問題となります。今回、Tnシリーズは、日本の「電気用品安全法」とともに、前述のUL・SEMKOの認定を取得。特にULでは、部品や機構のチェック、正常試験、異常試験(内部の部品のショート、オープン試験、負荷ショート、1Ω駆動)などの多岐に亘る厳しい審査を行っています。これらは即ち、Tnシリーズが、2Ω駆動という過酷な条件下においても高い音質と優れた信頼性を安定的に提供できることを証明するものです。

(ご参考) UL(Underwriters Laboratories Inc)は米国をはじめ、ボーダレスに製品安全規格を認める非営利機関であり、米国では保険上の理由からULの認定を受けていない製品の使用を禁止している設備も存在するなど、ULの安全規格は高い信頼性を得ています。またSEMKOも同様に、法律で義務付けられている範囲外の安全基準を設定し、認定する機関として、ヨーロッパの消費者に向けて当該製品の安全性を提示しています。