【導入事例】STUDIO E-RA 様 / リハーサルスタジオ / 東京都

Japan / Tokyo, July 2014

main_banner 左より 樋岡氏 植松氏 山本氏 内野氏

閑静な用賀の町にたたずむプロ用リハーサルスタジオ「STUDIO E-RA」。用賀駅南口直結徒歩0分というアクセスの良さに加え、地下駐車場はスタジオに直結し、利用するアーティストの出入りにも最適な環境が整えられている。この春、60畳のA/Bスタジオそれぞれにヤマハデジタルミキシングコンソール「CL5」が導入された。その背景について、1991年の創業以来24年間同スタジオに勤める株式会社ユーズミュージック・スタジオマネージャーの山本氏にお話を伺った。


「CL5が発表された2012年の内には、スタジオにCL5を入れたいと考えていました。元々A/Bスタジオには アナログコンソールが常設されていましたが、近年 デジタルコンソールを持ち込まれるケースが増えておりました。それは、イヤモニの普及やマルチトラック音源を再生するといった用途が増えてきたことによって、60畳規模のスタジオを利用するお客様の現場の規模感からするとインプットチャンネルやアウトプットバス数が足りなくなってきたからかもしれません。
新たなコンソールの導入を検討し始めてから、当スタジオをご利用いただく制作の方やPAエンジニアの皆様の声に耳を傾けてきましたが、最大多数の方に便利かつリーズナブルにご活用いただけるヤマハのデジタルコンソールがベストと考え、CL5を導入することにしました」と山本マネージャーは語る。

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稼働状況を尋ねると「平日はスタジオの予約は常にいっぱいですね。新しく導入したCL5もほぼフル稼働の状況です」とのこと。「新しいコンソールの導入によって、スタジオに出入りする人が増えたように思います。新規のお客様や、過去に利用してしばらく離れておられたお客様が戻って来られたり。本当に機材1つで人の出入りが変わったように感じます」と、スタジオは更に活況を呈しているようだ。
その背景には創業以来同スタジオに勤務してきた山本氏の、音楽業界を支えたいという「想い」がある。

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近年、コンサートビジネスは拡大傾向にあるが、アーティストが増えていくのとは対象的に1つ1つの現場の予算は縮小傾向にあると言う。限られた予算の中で、リハーサル日程は短縮されながらもそのクオリティは上げていかなければならない。そういった業界の動向に適応し、コンソールのレンタル金額を低めに設定することで「コンパクトでありながら良いリハーサル」が出来るようにしたい、という想いを叶えるツールとしてCL5が選択された。その一方で、これまで利用してきたアナログミキサーはそのままレンタル出来るようにしてある。新しい機材を導入したからといってそれを営業的に押し付けるのではなく、これまで同スタジオを利用してきた多くのお客様に変わらず利用し続けていただきたい、という山本氏のお客様目線の考えが根底にある。

STUDIO E-RAには、いわゆる受付事務専任のスタッフは存在しない。それは受付勤務であったとしても、スタジオを利用するお客様とプロのレベルできちんとコミュニケーションをとれなければ良いサービスを提供出来ず、ひいては「良いリハーサル」を進めることができないからだという。在籍するスタッフ6名は全員が音響業務経験者でありコンソールを操作することが出来る。PM5DやM7CLのデータを「コンソールファイルコンバーター」を利用してデータ変換をする際にエンジニアの方をサポートしたりと、スタジオスタッフという立場でリハーサルを強力に支えている。

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A/Bスタジオより一回り小さい28畳のCスタジオにはM7CL-48が常設されているが、駆け出しの頃にこのスタジオを利用していたアーティストが成長していき、いつの間にか60畳のスタジオの常連になっていたりするという。アーティストとともに成長していける土壌が、STUDIO E-RAにはある。インタビューの後はライブを見に行くと語る山本氏。最終的に音楽業界を支えているファンの方々と同じ目線を常に持っていたいから、日頃からライブに足を運ぶようにしているのだという。そういった「とことんお客様目線」な視線が、創業以来変わらず愛されている理由だろう。機器を作り市場に提供していく我々メーカーも、そのようにあり続けたい。

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データ

製品情報 CL Series
R Series
M7CL