ネットワーク機器の選択

ケーブルの選択

ヤマハ製のDante機器はすべてギガビット伝送(1000BASE-T)を想定しているので、必ずCAT5e以上のネットワークケーブルをお使いください(必要に応じてCAT6、CAT7ケーブルもご使用いただけます)。また、Dante Acceleratorカード(AIC128-D)に接続するネットワークケーブルは、電磁干渉防止のためにCAT7ケーブルをお使いください(より高い防止効果が得られます)

ケーブルの選択

CAT5e以上のケーブルで仕様上は最大100mの伝送が可能ですが、ケーブルの性能、端末処理の品質、使用環境などによって実際の伝送可能距離は異なります。必ずケーブルメーカーの公表値をご確認ください。また、端末処理の精度が悪いとケーブルの伝送性能を十分に発揮できないことがあるので、特にコネクターを自分で取り付ける場合にご注意ください。長距離でのケーブルの伝送性能が不確かな場合は、ケーブルチェッカーを用いてCAT5e(TIA/EIA-568-B)に準拠しているかどうかを確認することもできます。

上記のカテゴリーとは別に、ケーブル内の導線の構造によって、単線とより線の2種類があります。単線は、8本の導線がそれぞれ1本の銅線から構成されているので、より線と比べて長距離伝送時の伝送性能に優れています。より線は、それぞれの導線が複数の銅線でよってあるので、単線と比べて柔らかくて取り回しやすいのが特徴です。したがって一般的に、設備用途には単線、ツアリング用途や短いリンクにはより線が適していると言えます。

ただし、すべての頑丈なCAT5eまたはCAT6ケーブルが100mで安定して1Gbps伝送可能とは限らないことにご注意ください。たとえば、ツアリング用途に70m以上のケーブルが必要な場合は、より安定した性能を得るために、頑丈な単線ケーブルまたは光ファイバケーブルをご検討ください。

また、電磁干渉防止のためにSTP(シールド付ツイストペア)タイプのケーブルをお使いください。STPケーブルは一般的なUTPケーブルと異なり、ケーブルにシールド加工がされているので、外部へのノイズの輻射を抑えることができます。STPケーブルは接地する必要があるため、コネクターもSTP対応のものを使用する必要があります。

また、コネクターは通常のRJ45だけでなく、堅牢なetherCONに対応した機器も多数あります。etherCONコネクターは、ラッチロック機構を持ちケーブル抜けしにくいため、頻繁な挿抜が必要で確実にケーブルを固定したいライブなどの用途にも有効です。